シュモクザメ(ハンマーヘッドシャーク)のさばき方・解体

重大屋鯨肉専門ハンマーヘッドシャーク解体 ブログ・豆知識
きょーへい
きょーへい

鯨職人のきょーへいです!

今日はシュモクザメの解体について!

人食い鮫:別名ハンマーヘッドシャーク

シュモクザメは、太地の定置網や縄船でも、たまにひっかかります。人を襲う率の高い、いわゆる『人食い鮫』です。頭部の部分が、撞木(しゅもく)という鐘をたたくT字型の道具に似ているので、日本ではシュモクザメ。アメリカでは、ハンマー(金槌)のようなカタチなので、ハンマーヘッドシャークと呼ばれています。

通常は、ヨシキリサメアオザメオナガザメなどが味がよいので、主に、塩干・みりん干し(干物)になります。
オナガザメ「あらい」流水やぬるま湯で身の脂肪分や臭みを洗い流した後、冷水(氷水)にさらし漬けて身を引き締めで食べる手法)で食べるところもあります。
岡山では、サメのことを「ワニ」といって、フライにするケースもあります。ワニバーガーって聞いたことがあるかもしれません。

解体動画をアップしました

今回、『動画で撮影するなら、ちょうどよいサイズだ!』ということで、「千鳥」の「ハンマーヘッドシャークのココ、どぉぞぉ」でおなじみの(笑)「シュモクザメ」の解体をご覧いただきましょう!
※ところどころ、編集と倍速をほどこして、出来る限り、血が苦手な方にも優しい動画にしています。

今まで、大きいのだと、1.5mくらいのハンマーヘッドシャークを捌いたことがあります。
このハンマーヘッドは、大きすぎるとアンモニア臭が強くなるので、あまり、さばくことはありません。今回のサメのサイズは1m弱のサイズでした。
※サイズによりさばき方が変わってきます。
あくまでもこの1m弱のサイズのハンマーヘッドということで説明していきます。

鮫の解体(さばく)手順

①ひれを取ります
②切れ目に沿って頭の方からお腹の方に切っていきます。
③内臓を先に出しておきます
④内臓と頭を一緒にとります。
⑤中の血合いを取り除きます。
⑥丁寧に血抜き作業をします。
⑦解体完了です。
⑧この後、三枚おろしの要領で骨と身を取り分けて完了です。
動画でもアップにしていますが…
サメは骨格が特殊で、魚でも鯨とも違います。
人間でいう『背骨』はありますが『肋骨』はありません。
魚でいう中骨、腹骨も小骨もありません。

つまり、ある意味、背骨1本と筋肉のみで体を動かしています。

ですので、アップした部分、もう頭も内蔵も全部取り出しているのに…
筋肉は、まだ生きていてビクビク動いているのが、ご覧になってお分かりになったかと思います。
新鮮なうちにサメをさばくと、私もびっくりするぐらい動きます。
なので、新鮮なサメをさばく機会のある方は、刃物などを使う際、十分に気を付けてくださいね。
そのあたりが少しでも伝わればと思い動画にしてみました。
まだの方は、ご覧ください。良ければ、ぜひ、チャンネル登録お願い致します。
サメの干物も重大屋で扱っています。
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